佐奈川探検記：葉桜のトンネルと春の舞い

佐奈川探検隊、Tの手記。

佐奈川の桜も、見ごろの時期を過ぎて花びらは風に舞い、いまはすっかり葉桜に姿を変えている。

その葉桜が作る緑のトンネルの下を歩いていると、春の次なる主役たちが姿を現した。

川岸には、可憐な野の花たちが顔をのぞかせている。名前も知らないような小さな花々が

あちらこちらに咲き、足元に彩りを添えてくれる。そして、その花に誘われるようにして

蝶々がひらひらと舞っている。まるで空中を踊るように、軽やかに飛び回りながら蜜を吸っていた。

桜の華やかさが過ぎ去っても、佐奈川の春はまだまだ続いている。

足元に目を向ければ、そこには小さな春のドラマが広がっているのだ。四季の移ろいと共に

自然の表情が変わっていく佐奈川。次に訪れたときは、どんな出会いが待っているのだろうか。